2024年台日産業連携架け橋フォーラムin東京
スマートカー協力とサプライチェーンのチャンス開拓で日台が手を携え、車載市場の新たな高みへ!
台北ニュース (2024年11月7日) - スマートカーが世界的に且つ急速に発展する中、カーエレクトロニクスのサプライチェーンが重要な要素であることは疑いの余地がありません。そんな中、2024年10月30日、オークラ東京で「2024台日産業連携架け橋フォーラムin東京」が開催されました。このフォーラムには業界の重要なリーダーの方々が招待され、グローバル市場でのスマートカーの急速な発展におけるカーエレクトロニクスのサプライチェーンの重要性とその発展の見通しについて議論が行われました。そこでは、世界的なスマートカーの急速な発展に伴い、電動車、V2X、スマートコックピットなどの関連産業のサプライチェーンの柔軟な再構築の必要性や、半導体のAIチップの果たす重要な役割が指摘され、多様化する転換に対応するためには、国境を超えた地域協力がスマートカーのサプライチェーンを構築する上で重要なポイントであることが強調されました。
このフォーラムは財団法人資訊工業策進会(資策会)が実施し、デンソー、パイオニア、ASTEMO、AGCなど日本のカーエレクトロニクスメーカーが参加し、日本と台湾から120名以上の産学研究界の代表が出席しました。フォーラムに参加した業界のリーダーの方々は、グローバルなスマートカーの発展に対応するため、業界はより強靭なグローバルサプライチェーンと流通システムの構築が必要であることを強調し、日台両国の企業が積極的に交流し協力を進め、共にグローバル市場における競争力を高める必要があると述べました。また、参加者の方々からは、本フォーラムが日台のスマートカー交流の促進において重要な意義を持つものであると高い評価をいただきました。
資訊工業策進会の洪春暉所長は、グローバルな電動車市場の発展の動向を紹介し、日台の電動車サプライチェーンのビジネスチャンスについても深く分析すると同時に、日台間の潜在的な協力モデルについても言及し、今後AIセンサーやADAS、車載チップの分野でより踏み込んだ協力関係に力を注ぎ、台湾メーカーはスマートコックピットや車載システムの完成されたソフト/ハードウェアソリューションを提供し、台湾の持つ高度な製造技術の優位性を活かして、より理想的なパートナーとなることができるだろうと述べました。
台湾先進車用技術発展協会(TADA)の副分会長である林根源博士は、台湾のスマートカーエレクトロニクスの発展戦略とICTサプライチェーンのサポートによって、電動化の序盤の基礎が築かれ、AI大規模モデルはコックピットや車両のスマート化および差別化を推進する決定的な鍵となっていると述べました。そして、台湾のICTサプライチェーンがワンストップショッピングやソフト/ハードウェアの統合、カスタマイズ、大量生産能力などの強みを持ち、日本の自動車メーカーの電動化への転換において最適なパートナーであると同時に、戦略的に重要な価値を提供するパートナーでもあると締めくくりました。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの島村哲生ディレクターは、日本における車両の電動化の開発状況について海外との比較を用いて紹介しました。日本は、車両電動化における国際的かつ産業間の協調の重要性を非常に重視しており、開発プラットフォーム、ソフトウェアとハードウェアの統合、コネクテッドカーの通信安全性といった各種ソリューションにおいて、新たな国際的協力モデルの探索に積極的に取り組んでいることについて言及しました。
聯發科技(MediaTek)・自動車製品事業部の曹希康処長は、次世代車載チップの設計および技術トレンドについて説明し、生成AIが将来の車載チップにおけるユーザー体験とソフトウェア定義型自動車(SDV)のアプリケーションの価値を更に強化する大きな潜在能力を持っていると話しました。
AUO Japanの石橋浩司社長は、スマートカーコックピットの市場動向について詳細な分析を行ったほか、グローバルな戦略的パートナーとの協力による応用に関する見識を共有し、更に次世代スマートコックピットソリューションSmart Cockpit 2024を紹介、スマートコックピット内外のディスプレイアプリやヒューマンコンピュータインタラクションなどの技術の説明がありました。更に会場には数々の国際的な賞を受賞したMirco LED透明ディスプレイを展示し、ディスプレイ技術における新たな価値の創造を追求し続けていると締めくくりました。
このフォーラムでは、カーエレクトロニクス市場における日台の協力戦略を模索し、より強靭なグローバルサプライチェーンと流通システムの構築を目指し、日台両国の産業がスマートカーエレクトロニクス市場において高い競争力と影響力を持つことが反映されると同時に、両国の産業協力の潜在的なチャンスを発掘する場ともなりました。